2008年11月20日

手荒れ

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自転車屋の作業はとかく油まみれになります。ただ油まみれになるだけだったらいいのですが、サスとディスクブレーキを始めオーバーホール作業を手がけると必ず使用する脱脂剤がいけません。めんどうなのでつい素手で扱っていたら指先にヒビ割れができました。このヒビ割れに脱脂剤がしみるとこれまた痛い!以前も書いたような気がしますが、安全な脱脂剤ってのはないのでしょうか?季節がら閉め切った室内、しかも当店はエアコンではなくストーブなのでなおさら心配です。

そういえばずっと昔の話、某S社の最高級パーツDURA ACEのバフ作業をやっている協力工場さんに行ったのですが、その環境には驚きました。アルミのバフ工程で舞い上がる粉塵で床や階段がツルツル滑ります。工場内のBGM?はもちろんAMラジオ。それを粉塵から守るためサランラップでミイラのようにグルグル巻きにしていたのが妙に印象的でした。そんな過酷な環境の中ではフィルターつきのマスクを装着するのが当然ですが、老齢のベテラン職人さんたちは「そんなの着けてちゃ、仕事になんねー」とノーマスクでした。なんという職人魂でしょう!透明感のある美しいアルマイト処理もこのバフ工程があってこそ。パーツに宿る光と影をかいま見た想いでした。

フレームやパーツの美しい輝きも実は脱脂、バフ、メッキ、塗装…など必ずしも安全であるとはいえない工程を経ているのが現状です。特に主要生産国である台湾や中国などはどんな状況なんでしょうか。ちょっと心配です。指先のヒビ割れからそんなことを思いました。そこで一句。

ひび割れは
仕事のあかしと
じっと手を見る

啄木のパクリです。自転車店の悲哀を詠んでみました。


posted by 店主 at 17:51| 日記 | 更新情報をチェックする
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